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SSまで至らない思い付き
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不意に思いついた山羊獅子パラレル話、思いついただけでどうするかとかまったく未定なんで
思いついた経緯はAsrielの『MoonlightTears』を聴いていたのと
わかつきめぐみさんの『ゆきのはなふる』を読み返していたこと

ぶっちゃけ暗い、痛い、死にネタ込み。

2話以降は思いついたら・・・



+ + + + + + + + + +
「まぁ、座りたまえ」
占い師は咲き誇る華のような美しい笑みを浮かべ、アンティークの長椅子を指差す
薄いベール越しに見えたその素顔は、声を聞かねば誰もが女と信じて疑わないだろう
「俺は別に占って欲しいことなどないのだが」
シュラは困惑と苛立ちをないまぜた表情を浮かべながらも椅子に腰を下ろす
「それでいいんだ、私は占い師ではないのだからな」
「まさか・・・貴様は宰相派の?!」
「いいや、私たちはどちらにも属していない。皇女を護り戦う君たちにも
皇女を殺し実権を取ろうとする宰相にもね」
思わず気色ばんだシュラをその美しい笑みで宥めながら、その男は形の良い口唇から告げた
「君は・・・『生き傀儡』という物を知っているか?」
噂に聞いたことはある、特別な製法で作られた人型に術師が魂を込めて生まれる傀儡
まるで生きた人間と何も変わらない・・・それが反魂の法であれば死んだ者をこの世に呼び戻せる・・・



「『生き傀儡』作る材料の土を作るときの副産物に洒落にならない猛毒があるんだ
普段はそれを無毒化して処分するのだが、不覚にも宰相派の暗殺者に盗まれてしまったのだよ」
「まさか・・・その毒とは・・・」
一つの出来事を思い出し、震える声で問いただす
「ご名答。君たち皇女派のまとめ役を殺そうとした折に使われたものだ・・・失敗ではあったがね」
「ふざけるな!何が失敗だ!その所為で、その毒で・・・・・・っ!」
(泣かないでくれ・・・俺は・・・俺に出来ることをしたんだ・・・後悔なんかしていない・・・だから泣くな)
腕の中で冷たくなっていく『彼』の声が耳に蘇る
「解っている、だからこそ話を持ちかけているのだ・・・『生き傀儡』を作らせて欲しい。とね」

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