+ + + + + + + + + +
耶人の言葉を苦笑いで返すシオンを見たムウたちは日本にいる青銅たちを思い出して思わず吹き出す
「あのテンマという少年がペガサスだというのだったらあとの二人の星座がどうせだったら…」
「耶人はあの時代の一角獣星座…うむ…残る一人がアンドロメダではないというだけか」
「しかし、青銅3人ならばいざ知らず…入れ替わった一人がよりによって黄金というのは洒落にならないというか」
彼らの脳裏に浮かぶのは、日本にいる青銅聖闘士…その中でも年少の三人
同い年ということで連れ立って行動することが多いが、何かしら『子供の悪戯』という名の事件を起こす事は珍しくなく
とうとうデスマスクに『青銅の破壊神』などと不名誉な二つ名をつけられていた
その三人と同じ守護星座を持つ少年が二人も揃っているとなれば何か起きるのも分からない気はしないでもない
「じゃあ、服が乾いたらいつものとこに来いよ」
そんな言葉を言い残し白羊宮(修復部屋)を去っていく二人の少年を見送ったシオンとレグルスの前に別の人物が現れた
「ちょうどよかった、さっきそこでデジェルに会ったんだ…レグルス、こっちにおいで」
端整で優しげな顔に笑みを浮かべた青年がそう呼びかけると、レグルスはシオンの背後に隠れてしまう
「おいでと言ったんだ、その態度は俺が何を言いたいのか分かっているんだろう?」
僅かに語気を強めた青年の言葉に諦めたような顔をして彼の前に歩み寄る
そして少年の額に人差し指での一撃、いわゆる『デコピン』が見舞われ、レグルスは額を押さえてしゃがみこんだ
「デジェルだって任務で多忙だというのにわざわざ時間を割いて学問を手ほどきしてくれているんだ
それを逃げるというのは彼に対して失礼だ…後でちゃんと謝りに行くんだぞ」
「………はぁい」
「よし、それでいい」
「あの青年は?」
「彼はシジフォス、レグルスの師匠で当時の射手座の聖闘士じゃ」
童虎の説明に、他の面々の視線はアイオリアに向かう
「へぇ、この時代は兄弟じゃなくて師弟だった訳だ…射手座と獅子座ってこの時代も縁があったんだな」
「それを俺に言われても困るのだが…兄さんも困るだろうけど」
デスマスクのからかうような言葉にアイオリアは肩を竦めてそう言い返す
だが、何かが引っかかる、ビジョンの中の二人は先ほど話していた内容にいくつかの補足をつけた話
少年3人で魚捕りに行こうとしたが『サーシャ様』と呼ばれている先代のアテナが同行したいといってそれを断った事
それで彼女が少し機嫌を損ねてしまったかもしれない事を、身振りを交えながら話すレグルスと
苦笑いを浮かべながらそれを聞いて、彼女は自分が宥めておくからと答えるシジフォス
気になったのはシジフォスの視線だ…弟子に向ける視線とは何かが違う気がするのだ
もっとよく知っている誰かを思い出させる
「老師、彼らはただの師弟なんですか?」
「わしが知っているのは、レグルスの父親に当たる先代の獅子座の探索に向かったシジフォスが
父親を亡くしたあの子を連れ帰って弟子として育てたという事だけだが…」
その説明に何か腑に落ちないと言いたげな顔をしたアイオリアに皆が眉を寄せる
ビジョンに現れた新たな人物のうちの一人に、それまで壁に凭れていた童虎が居ずまいを正した
柔和な中に威厳を感じさせる佇まいの法衣を纏った人物、彼が何者であるかは言わずとも判る
「あの方が先代の教皇…ですか」
ムウは感慨深げに呟いた
「あのテンマという少年がペガサスだというのだったらあとの二人の星座がどうせだったら…」
「耶人はあの時代の一角獣星座…うむ…残る一人がアンドロメダではないというだけか」
「しかし、青銅3人ならばいざ知らず…入れ替わった一人がよりによって黄金というのは洒落にならないというか」
彼らの脳裏に浮かぶのは、日本にいる青銅聖闘士…その中でも年少の三人
同い年ということで連れ立って行動することが多いが、何かしら『子供の悪戯』という名の事件を起こす事は珍しくなく
とうとうデスマスクに『青銅の破壊神』などと不名誉な二つ名をつけられていた
その三人と同じ守護星座を持つ少年が二人も揃っているとなれば何か起きるのも分からない気はしないでもない
「じゃあ、服が乾いたらいつものとこに来いよ」
そんな言葉を言い残し白羊宮(修復部屋)を去っていく二人の少年を見送ったシオンとレグルスの前に別の人物が現れた
「ちょうどよかった、さっきそこでデジェルに会ったんだ…レグルス、こっちにおいで」
端整で優しげな顔に笑みを浮かべた青年がそう呼びかけると、レグルスはシオンの背後に隠れてしまう
「おいでと言ったんだ、その態度は俺が何を言いたいのか分かっているんだろう?」
僅かに語気を強めた青年の言葉に諦めたような顔をして彼の前に歩み寄る
そして少年の額に人差し指での一撃、いわゆる『デコピン』が見舞われ、レグルスは額を押さえてしゃがみこんだ
「デジェルだって任務で多忙だというのにわざわざ時間を割いて学問を手ほどきしてくれているんだ
それを逃げるというのは彼に対して失礼だ…後でちゃんと謝りに行くんだぞ」
「………はぁい」
「よし、それでいい」
「あの青年は?」
「彼はシジフォス、レグルスの師匠で当時の射手座の聖闘士じゃ」
童虎の説明に、他の面々の視線はアイオリアに向かう
「へぇ、この時代は兄弟じゃなくて師弟だった訳だ…射手座と獅子座ってこの時代も縁があったんだな」
「それを俺に言われても困るのだが…兄さんも困るだろうけど」
デスマスクのからかうような言葉にアイオリアは肩を竦めてそう言い返す
だが、何かが引っかかる、ビジョンの中の二人は先ほど話していた内容にいくつかの補足をつけた話
少年3人で魚捕りに行こうとしたが『サーシャ様』と呼ばれている先代のアテナが同行したいといってそれを断った事
それで彼女が少し機嫌を損ねてしまったかもしれない事を、身振りを交えながら話すレグルスと
苦笑いを浮かべながらそれを聞いて、彼女は自分が宥めておくからと答えるシジフォス
気になったのはシジフォスの視線だ…弟子に向ける視線とは何かが違う気がするのだ
もっとよく知っている誰かを思い出させる
「老師、彼らはただの師弟なんですか?」
「わしが知っているのは、レグルスの父親に当たる先代の獅子座の探索に向かったシジフォスが
父親を亡くしたあの子を連れ帰って弟子として育てたという事だけだが…」
その説明に何か腑に落ちないと言いたげな顔をしたアイオリアに皆が眉を寄せる
ビジョンに現れた新たな人物のうちの一人に、それまで壁に凭れていた童虎が居ずまいを正した
柔和な中に威厳を感じさせる佇まいの法衣を纏った人物、彼が何者であるかは言わずとも判る
「あの方が先代の教皇…ですか」
ムウは感慨深げに呟いた
PR
この記事にコメントする